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新素材・メタルファイバー・金属短繊維・摩擦材・骨材・金属繊維・多孔質材
▼KCメタルファイバー(金属短繊維)



<KCメタルファイバーとは?>

KCメタルファイバーは東京大学生産技術研究所で開発された「びびり振動切削法」という製法で作られる髪の毛ほどの太さの金属短繊維です。ファイバーサイズは、太さが30〜100μm、長さが1〜10mmの範囲で作製することができます。
(標準サイズは太さ60〜90μmで長さが3〜6mm)
ほとんどの金属で製作することができますが、標準で作製している材質は、アルミ・アルミ合金・銅・黄銅・りん青銅・鋼・ステンレス・チタンです。


KCメタルファイバーには次のような特長があります。

●三角柱形状で樹脂等への埋め込みで馴染みが良い
●均一なファイバー形状
●豊富なファイバー寸法
●高い機械強度
●熱および電気伝導性
●少ない酸化皮膜
●すぐれた摩耗特性
●高い高温強度
●豊富な材質

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<KCメタルファイバーのデータ>

●太さ分布
KCメタルファイバーの太さ分布は図1のようにほぼ正規分布です。平均太さは呼び太さより6〜9μm太くなります。

●長さ分布
KCメタルファイバーの長さ分布は図2のように少し歪んだ形で、呼び長さより約0.4mm短いところにピークを持つ分布を示します。



図1 KCメタルファイバー太さ分布図

図2 KCメタルファイバー長さ分布図

●かさ比重
 代表的な品種のかさ密度を下表に示します。
     
材質 サイズ かさ密度
C1100 60μm×3mm 1.35±0.3g/cm3
90μm×4mm 1.60±0.3g/cm3
C2600 60μm×3mm 1.20±0.3g/cm3
90μm×2.5mm 1.00±0.4g/cm3

●粒度分布
 最も代表的な品種(C1100 60μm×3mm)の粒度分布を下表に示します。

目開き +1,400μm +355μm +150μm +150μm -75μm
比率(Wt%) 0 ≦1 8〜30 65〜85 ≦16

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<KCメタルファイバーの標準品種>

KCメタルファイバーは様々な金属で製作可能ですが、次の材質とサイズを標準としております。

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<KCメタルファイバーの製法と製造工程>

KCメタルファイバーは、伸線・圧延ではなく金属ブロック素材を切削加工することによって製造されます。この切削技術は「びびり振動切削法」と呼ばれる特殊な加工方法で、弾性を持たせた工具により切刃に自励振動を与えて直接短繊維形状で削り出す手法です。この手法で作られる金属短繊維は寸法安定性が優れており、伸線・圧延で作られる金属線と違い形状が3角柱となっていることから、樹脂や耐火材などに混ぜ込んだときの馴染みがよく結合性が優れております。

びびり振動切削法概念図と製造工程



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<KCメタルファイバーの用途例>

●摩擦材として(ブレーキパッド・クラッチフェーシング)
KCメタルファイバーを摩擦材に使用すれば、金属の持つ優れた耐熱性・耐摩耗性・高熱伝導性および強度に加え3角柱形状の短繊維であることから摩擦材の主剤との結合性が非常によく、ブレーキ性能・クラッチ性能を向上させることができます。数多くのブレーキメーカーに摩擦材原料としてご使用いただいています。

●フィラー材(骨材)として(耐火材・セメント)
KCメタルファイバーを不定形耐火材や煉瓦・セメントに混ぜ込んで使うと割れの伝播を防ぐことができます。アスベストなどの鉱物系繊維が環境汚染問題で使用できなくなったいま、高温で繊維特性を保つことができるKCメタルファイバーが注目されています。過酷な状況で使用される耐火材との結合性が良いKCメタルファイバーをフィラー材として使用することで、耐火材・煉瓦の強度アップを実現し割れを防ぐことができることから多くの耐火材メーカーに導入されています。

●電磁波シールド材として
樹脂にKCメタルファイバーを均一に分散させて成形したものは強度がアップするとともに導電性を持ちます。この性質を利用し電磁波遮へい対策素材として、電磁波発生装置のケーシングや電子部品のベース材として研究・開発が行われています。

●焼結素材として(特殊フィルター・防音材・多孔質材)
KCメタルファイバーをプレス成形した後、熱処理をしてできる焼結体は、粉体焼結体と異なる様々な特長があり、特殊フィルター・防音材・多孔質材などの新しい素材として期待されています。また、KCメタルファイバーは小ロット生産が可能な製造方法なので、特殊金属の小ロット作成が可能です。各種特殊金属の焼結体研究や、金属複合体の研究開発などの素材としてもKCメタルファイバーは最適です。
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<KCメタルファイバー チャレンジ情報>

私たちは皆さまの幅広いニーズに応えるべく新しい形状・新しい材質・新しい応用品の開発に常にチャレンジしております。現在チャレンジしている内容について紹介いたします。

●新製品へのチャレンジ
下の写真は、新しく新しく商品化したC−FIBER(シーファイバー)です。びびり振動切削法で作るKCメタルファイバーとは違い、電線素材(銅線)をリサイクルして作成する不定形(波線状)の金属短繊維です。

C−FIBER

●新しい金属へのチャレンジ
いろいろな金属でKCメタルファイバーが作れるか、次々とチャレンジしています。高純度アルミ・錫(すず)・亜鉛・ニッケル・インコネルはファイバー化が成功しております。さらに銅鉄合金・鉄アルミ合金などの特殊合金のファイバー化にもチャレンジしていきます。

●新しい形状へのチャレンジ
通常、びびり振動切削法で製造される短繊維はストレート形状ですが、切削チップを有形にすることにより、ファイバーを「くの字」 「L字」 「弓型」にすることができます。高空隙焼結体用途、ファイバー抜け防止に効果があります。

●新しい応用品へのチャレンジ
【焼結品】小ロット生産が可能なKCメタルファイバーならではの様々な材種で多孔質焼結品製造のサポートも行っています。特殊フィルター・熱交換部材・複合素材・モールド材の原材料としてお考えの皆さまの要望に応えるべくサポート体制をとっています。

●新しい製造方法へのチャレンジ
短繊維以外の商品開発を行うなか、破砕法によるチップ商品を開発しました。標準材質は黄銅(真鍮)ですが、銅でも製造は可能です。ランダム形状に破砕されていることから、インデント効果のある、砂のような形状です。また、要求粒度に分級することも可能です。


黄銅チップ φ1.5

SEM写真

  黄銅チップの粒度分布を下表に示します。                    (Wt%)
目開き +1,000μm +500μm +250μm -250μm
φ1.2 ≦2 ≧60 ≦30 ≦10
φ1.5 ≦10 ≧50 ≦30 ≦10
φ2.0 ≦40 ≧50 ≦20 ≦5
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